行動日記

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5つ数えれば君の夢 - アイドルさえ映しておけば何やってもゆるされると思ってる?…最高だ、もっとやれ

日付 2014-3-9
現場 シネマライズ
評価 ★☆☆☆☆
最高か? ★★★★★ていうか5億点

映画「5つ数えれば君の夢」公式サイト

映画『 5つ数えれば君の夢 』予告編 - YouTube

シネマライズは最終回は1000円で見れるんですね。仕事帰り、最終回で見たのでラッキーでした。
しかし映画自体は…いやあ、ぶっ飛びました。
東京女子流が出ていることありきのいわゆるアイドル映画だから、そのアイドルさえ(美しく/可愛く)映っていればあとは何やってもいいとは思うのですが…これは…最高だ、もっとやれ。
冒頭、ガチフィックスで進行していくので映画というより動く写真集みたいな雰囲気(全体的にそうなんだけど)でした。近い例としてはPerfumeの「微かなカオリ」のMVのような感じです。
新井ひとみさんが廊下の向こう側から踊りながら登場するシーン(トレイラー参照)で息をのんでしまいました。「ファティマやん・・・」ファイブスター物語にでてくる人工生命、それもゴティックメードを経由してオートマチック・フラワーズと名称を変更した、より細長く人型を完全に外したプロポーションの方に近いという・・・「顔小さっ!首長っ!!手足細っ長っ!ウエスト細っ!」

演者さんたちの顎が外れるんじゃないか?と思うくらいの恥ずかしいセリフ回し(しかも長い!)に終始悶絶してました。
冒頭こそ、ガチフィックスだったけど途中からはカメラも動くようになります。しかし、不安なシーンでは手持ちカメラで揺れる映像。山邊未夢さんと新井ひとみさんの台詞の掛け合いのシーンでは二人を中心としてカメラをグルグル回す。極めつけは中江友梨さんのシーンでロングの寄り!!寄りきったところで、中江友梨さんがメガネかけていることに気がつくので、おっ?!とはなるのですが…。ものすごい(恥ずかしい)長台詞を喋らせて、それに合わせてカメラをぐいっと寄せていくのですが、途中で周りの草木にカメラが当たっちゃってカメラがあるってことをこっちに意識させちゃうし、そもそもスムーズに寄れてないし、思わず下手かっ!と突っ込んでしまいました。

てところではっとしました。
この映画の舞台は文化祭を間近に控えた女子校で、そこの5人の女子高生の青春エピソードという設定ですが、実はこの映画自体がその文化祭でかける映画、つまり、その女子校の映画同好会か何かが作った映画っていう、メタ的な設定がもう一個あるんじゃないかと気が付きました。
それであるなら数々の「下手な」カメラワークや恥ずかしすぎる長台詞等すべてに合点がいきます。
もっと踏み込むならこの映画を撮っているカメラの手前側には出演していない、他のメンバーがきゃあきゃあ言いながらカメラ覗いたり照明持ってたりするんじゃないか(映画同好会として)という妄想が膨らみます。

そして、2重に完璧に閉じた箱庭世界が構築されていることにクラクラしながらのあのエンディング…やばいくらいに完璧です。映画としては(あえての同好会レベルなので)とても見れたもんじゃないですが「アイドル映画」としては5億点でてるよ…。

広末涼子の幻の初主演映画である「20世紀ノスタルジア」を初めて見たときと同じような衝撃でした。
もう一回見に行こうかな・・・